本拠点は関連する他の研究機関に所属する研究者との共同研究を通して、和漢医薬学研究の中核的共同研究拠点の形成を推進しています。
本拠点では、本拠点の目的において取り組まれるべき課題を以下のように設定しており、かつこれに関する共同研究を公募いたします。この共同研究では、本研究所の設備やデータベースなどを利用し、本研究所外の研究者と本研究所教員が共同で研究を行います。
和漢薬とは、狭義には「和薬」と「漢薬」を指します。本研究所では広義に、天然に由来する薬物である「生薬」を「和漢薬」と解釈し、生薬が配合されている「漢方薬」も和漢薬の範疇に入れています。
生薬として用いられる薬用植物、薬用動物、薬用鉱物は、元来、天然に由来し、それらの一部またはその全体が簡単に加工されているため、基原、含有成分、生理活性、 薬理作用及び薬効は常に変動する可能性があります。しかし、生薬も「薬」である以上、安定した有効性と安全性が担保されなければなりません。特に、臨床応用される漢方薬では必須です。
和漢薬の標準化とは、生薬または漢方薬の有効性・安全性を担保するために、和漢薬の品質を一定の基準内に収めることを意図しています。
拠点が指定する重点方剤(別表1)に的を絞った共同研究を公募します。評価、再審査の結果により、最長2年の研究期間も可とし、次の研究形態のいずれかを取るものとします。継続課題の2年度目については進捗状況、成果等について別途記載願います。なお、研究報告書の提出、共同研究期間終了時に開催される共同研究報告セミナーでの発表をお願いいたします。
本研究所が取り組んでいる研究課題(別表2)に関する、本研究所所属の研究者との共同研究を公募します(1件につき上限100万円)。なお、研究報告書の提出、共同研究期間終了時に開催される共同研究報告セミナーでの発表をお願いいたします。
国外研究機関(本研究所が学術交流協定を締結しているもの)もしくは国内研究機関に所属する若手研究者(申請時において概ね35歳以下の研究者)を対象とした、派遣型の共同研究を公募します。本研究所への派遣期間は概ね1ヶ月から3ヶ月とし、本研究所所属の研究者と共同で伝統医薬(生薬、漢方薬を含む)に関する研究を行うものとします。実施にあたっては、若手研究者の渡航費、滞在費を支援いたします(1件につき上限50万)。なお、研究報告書提出をお願いします。
和漢医薬学に関連する研究集会開催に係る助成を公募します。原則として旅費または報告書印刷費の一部を支援します(1件につき上限50万)。なお、研究報告書の提出をお願いします。
採否は富山大学和漢医薬学総合研究所共同利用・共同研究委員会の共同研究委員会において審議の上、所長より3月中旬、申請代表者へ直接通知します。
採択された場合、申請代表者及び分担者の方々に「富山大学和漢医薬学総合研究所協力研究員」を委嘱します。
共同研究に必要な研究経費(消耗品費及び旅費)は、採択金額を上限として本研究所で支出します。共同研究に必要な旅費については、本学の旅費規則等に基づき算出し、精算払いとします。
共同研究を行うにあたり、以下の機器・施設等を使用することができます。
申請代表者は、共同研究期間終了後(複数年にわたる場合は各年度終了後)1ヶ月以内に共同研究報告書(様式)を提出してください。
また、学術情報の共有化を図るため、重点研究または一般研究Iについては年度末に開催される共同研究報告セミナーで発表していただきます。
本共同研究の成果を論文として発表する場合には、「富山大学和漢医薬学総合研究所共同利用・共同研究拠点(和漢薬の科学基盤形成拠点)」による旨を明記してください。その際、別刷り1部を提出してください。
本共同研究での知的財産の取り扱いについては、国立大学法人富山大学知的財産ポリシーによります。詳細は本学のホームページをご参照ください。また、知的財産権の取扱いに注意すべき共同研究成果の発表及び報告に関しましては、下記の問合せ先までご連絡ください。別途協議いたします。
国立大学法人 富山大学 研究振興部 研究協力グループ
担当:小川 千都世
〒930-0194 富山市杉谷2630
Tel:076-434-7684 (ダイヤルイン)
Fax:076-434-4656
Email: kyoten[at]inm.u-toyama.ac.jp(お問い合わせの際には[at]を@に変換してください)
Q.申請書に記載する「共同研究期間」の開始はいつからになるのでしょうか?
A.採択が確定次第、早急に始めることといたします。また場合によっては、採択の可否に拘わらず開始されているものといたします。
Q.種目(B) 一般研究Iは同じ研究者が複数申請してもよろしいのでしょうか?
A.基本的に重点研究、一般研究IおよびIIに関しての重複は認めません。
Q.所属機関長名、所属機関長印は、所属部局長でもよいでしょうか?
A.所属部局長名、所属部局長印でも可とします。
下記の40種を本共同利用・共同研究拠点で重点的に取り組むべき方剤とします。
安中散,茵陳蒿湯,越婢加朮湯,黄連解毒湯,葛根湯,加味温胆湯,加味帰脾湯,加味逍遙散,帰脾湯,桂枝湯,桂枝茯苓丸,呉茱萸湯,五苓散,柴胡加竜骨牡蠣湯,柴胡桂枝湯,三黄瀉心湯,酸棗仁湯,四君子湯,四物湯,芍薬甘草湯,十全大補湯,小柴胡湯,小青竜湯,真武湯,大建中湯,大柴胡湯,釣藤散,桃核承気湯,当帰芍薬散,人参湯,麦門冬湯,八味地黄丸,半夏厚朴湯,半夏瀉心湯,白虎加人参湯,防己黄耆湯,防風通聖散,補中益気湯,麻黄湯,麻黄附子細辛湯