受賞

Toyama Academic GALA 2018での受賞

期日
2018年9月14日(金)
会場
富山大学杉谷キャンパス 日医工オーディトリアム(富山市)

平成30年9月14日に開催された本学主催のToyama Academic GALA 2018にて,漢方診断学分野・小泉桂一准教授が産学連携部門最優秀賞を,神経機能学分野・楊 熙蒙特命助教が若手研究者部門優秀賞を,富山大学大学院医学薬学教育部(薬科学)1年・高尾汐織さん(生薬資源科学分野所属)が若手研究者部門学長特別省を受賞しました。
詳細は以下のとおりです。

小泉 桂一 准教授が「「未病」に対する創薬 -グルタミナーゼを標的とした抗メタボリックシンドローム薬の開発-」に関する研究で産学連携部門最優秀賞を受賞しました。本研究は,富山大学機能強化経費「医薬学と複雑系数理学からの挑戦-「未病」の解明,そして新たな医療体系の構築と,地域との連携による健康人口の増加-」プログラムの成果の一部となります。なお,本賞は,企業からの招聘員のみで製品開発の可能性を基軸に審査された結果であることから,産業界からの「未病」に対する創薬への期待の現れを示していると思われます。

楊 熙蒙 特命助教が「Diosgeninによるアルツハイマー病の記憶回復に関わる作用メカニズムの解明」に関する研究で若手研究者部門優秀賞を受賞しました。本研究では,アルツハイマー病モデルマウスの記憶障害に対して顕著に有効性を示したdiosgenin(山薬中の成分)について,その作用機序を解明したものです。この成果は,diosgeninの科学的エビデンスを示しただけでなく,アルツハイマー病における新規治療ターゲットの発見にも繋がりました。本基礎研究をもとに,今後はアルツハイマー病に対するdiosgeninの臨床応用が期待されています。なお,本賞は,研究内容に加えて,ショートプレゼンテーションでの発表技術,ポスターの見やすさ・分かりやすさによって総合的に審査し,選考されたものです。

高尾汐織さんが「エゾウコギの人工水耕-圃場ハイブリッド栽培と作出物の品質評価」に関する研究で若手研究者部門学長特別賞を受賞しました。概要は次のとおりです。
エゾウコギの根茎と根に由来する生薬「刺五加」及びエゾウコギ葉には認知症の改善効果が期待されることから,本種の栽培研究に着手しました。未熟胚種子からの発芽促進,水耕栽培による寒冷地植物の育苗コントロール,圃場栽培による地下部の成育促進を達成し,3年半のハイブリッド栽培で作出物が生薬と同等の薬効成分含量であることを明らかにしました。本研究は産学連携で行われ,富山県での刺五加及びエゾウコギ葉の生産に示唆を与えました。




2018.09.14 受賞