研究領域

研究概要

生活習慣病の発症に係る分子メカニズムを解明するとともに、その知見を基に和漢薬による生活習慣病の改善作用を分子レベルで解明することを目的とし研究を行っています。

生活習慣病は日本社会における健康問題の中心にあります。病態悪化が悪化すると心血管疾患・がんといった死に結び付く状態にまで進展します。その生活習慣病の発端には栄養代謝の異常があります。その異常を分子レベルで解明することが新たな生活習慣病の治療戦略構築に必要です。生活習慣病の発症は栄養の吸収と消費のバランスの崩れが、体内の過剰栄養蓄積を推し進め、肥満を惹起します。それゆえ、小腸からの栄養吸収、肝臓での栄養代謝、脂肪組織を含む末梢組織への栄養蓄積から病態を考えていく必要があります。我々はこのような観点から、遺伝子発現を調節する転写因子に着目しています。栄養代謝に関わる酵素遺伝子の発現を制御する多くの転写因子が存在する中で、脂質代謝を改善させるCyclic AMP Response Element-binding Protein H (CREBH)、逆に、悪化させるSterol regulatory element-binding protein (SREBP)を中心に肝臓の栄養代謝、小腸での栄養吸収の調節メカニズムを分子レベル、細胞レベルから独自に開発した遺伝子改変マウスを含めたマウス個体レベルで解析しています。明らかにしたメカニズムを標的に食生活、和漢薬から病気の新たな治療戦略の構築も目指しています。

研究内容

・糖・脂質代謝を制御する転写因子の機能解析

・細胞間、組織間連関による栄養代謝調節の解明

・和漢薬による生活習慣病治療の評価

 

担当教員

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研究成果
動脈硬化発症を制御する転写因子の相互作用を発見