教員紹介

中川 嘉 教授

Nakagawa Yoshimi

所属研究開発部門・複雑系解析分野

専門分野代謝学

学位博士(農学)

略歴 富山大学 研究者総覧

出身大学・大学院

1997年3月 東京理科大学 基礎工学部 生物工学科 卒業
1999年3月 筑波大学大学院 修士課程 バイオシステム研究科 バイオシステム専攻 修了
2002年3月 筑波大学大学院 博士課程 農学研究科 応用生物化学専攻 単位取得退学

職務経歴

2002年 筑波大学 先端学際領域研究(TARA)センター 助手
2006年 筑波大学大学院 人間総合科学研究科(医学医療系) 講師
2014年 筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS) 准教授

研究テーマ

部門

分野

領域

プロジェクト

研究の概要

生活習慣病は日本社会における健康問題の中心にある。病態悪化が悪化すると心血管疾患・がんといった死に結び付く状態にまで進展する。その生活習慣病の発端には栄養代謝の異常がある。その異常を分子レベルで解明することが新たな生活習慣病の治療戦略構築に必要である。生活習慣病の発症は栄養の吸収と消費のバランスの崩れが、体内の過剰栄養蓄積を推し進め、肥満を惹起する。それゆえ、小腸からの栄養吸収、肝臓での栄養代謝、脂肪組織を含む末梢組織への栄養蓄積から病態を考えていく必要がある。我々はこのような視点から、遺伝子発現を調節する転写因子に着目している。栄養代謝に関わる遺伝子の発現を制御する多くの転写因子の中、脂質代謝改善に機能するCyclic AMP Response Element-binding Protein H (CREBH)、逆に、悪化させるSterol regulatory element-binding protein (SREBP)を中心に転写因子間のクロストークによる栄養代謝調節を解析している。遺伝子改変マウスを駆使し、細胞レベルからマウスレベルまで解析手法を用い、病態の分子メカニズムの解明を目指す。さらに、漢方、食事から生活習慣病を改善する治療戦略を構築していく。

研究への想い

高齢社会を迎えた日本において、生活習慣病患者の増加が予想されます。そのため、早急な病気の理解が必要です。病気を統合的に解析、理解することで予防・治療が可能となります。長い間、生活習慣病研究は行われてきていますが、病気の克服には至っていません。なんとしても克服するため、〝チャレンジングな研究″と〝富山大学をはじめとする国内外の多くの研究者との連携″で、いち早く新たな発見を見出し、生活習慣病の克服を目指します。

論文

Enterohepatic Transcription Factor CREB3L3 Protects Atherosclerosis via SREBP Competitive Inhibition. Nakagawa Y, Wang Y, Han S-I, Okuda K, Oishi A, Yagishita Y, Kumagai K, Ohno H, Osaki Y, Mizunoe Y, Araki M, Murayama Y, Iwasaki H, Konishi M, Itoh N, Matsuzaka T, Sone H, Yamada N, Shimano H. Cell Mol Gastroenterol Hepatol. 11(4):949-971. 2020年

CREBH Improves Diet-Induced Obesity, Insulin Resistance, and Metabolic Disturbances by FGF21-Dependent and FGF21-Independent Mechanisms. Satoh A, Han SI, Araki M, Nakagawa Y (Correspondence), Ohno H, Mizunoe Y, Kumagai K, Murayama Y, Osaki Y, Iwasaki H, Sekiya M, Konishi M, Itoh N, Matsuzaka T, Sone H, Shimano H. iScience. 23(3):100930. 2020年

Epigenetic modulation of Fgf21 in the perinatal mouse liver ameliorates diet-induced obesity in adulthood. Yuan X, Tsujimoto K, Hashimoto K, Kawahori K, Hanzawa N, Hamaguchi M, Seki T, Nawa M, Ehara T, Kitamura Y, Hatada I, Konishi M, Itoh N, Nakagawa Y, Shimano H, Takai-Igarashi T, Kamei Y, Ogawa Y. Nat Commun. 9(1):636. 2018年

TGF-beta activates Akt kinase through a microRNA-dependent amplifying circuit targeting PTEN. Kato M, Putta S, Wang M, Yuan H, Lanting L, Nair I, Gunn A, Nakagawa Y, Shimano H, Todorov I, Rossi JJ, Natarajan R. Nat Cell Biol. 11(7):881-9. 2009年

TFE3 transcriptionally activates hepatic IRS-2, participates in insulin signaling and ameliorates diabetes. Nakagawa Y, Shimano H, Yoshikawa T, Ide T, Tamura M, Furusawa M, Yamamoto T, Inoue N, Matsuzaka T, Takahashi A, Hasty AH, Suzuki H, Sone H, Toyoshima H, Yahagi N, Yamada N. Nat Med. 2006 12(1):107-13. 2006年

キーワード

生活習慣病,脂質代謝異常,遺伝子発現制御,遺伝子改変マウス,CREBH - FGF21,SREBP